人に複雑なことや新しいことを理解してもらうのには、ただ話すだけではなく、スライド(絵や図)があった方がベターです。

実際、Apple社が新商品を発表するときのローンチや講演で有名なTEDなど多くのプレゼンの場でPowerPoint(Keynote)などのスライドが使われています。

効果がないのなら、わざわざしませんよね?
視聴される人が理解しやすく感情や記憶に残りやすいからプレゼンターに利用されているのです。

という訳で、プレゼンテーション資料を作るのが苦手、反応の良い伝え方ができないという人のために作成のコツを教えます。

プレゼン資料は、プレゼンの成功の可否を決める重要なものになるのでぜひ習得してください。
視聴者さんの反応は必ず良くなり、売りたい商品を簡単に買ってもらえるようになります。

プレゼンテーション(プレゼン)とスライドの関係

プレゼンテーション(プレゼン)とは、聴き手に正しく話を理解してもらって行動してもらうためのものです。

その目的をより達成するためにスライドがあります。

スライドは、絵や図にしてイメージがより伝わりやすくしたり、キーワード(文字)を見せて注意を引きつけたりでき、最後まで飽きさせずにプレゼンテーションを視聴させることができます。

しかしながら、多くの人がスライドの作り方を間違っているために聞き手に話を集中させることができず本末転倒になっています。

スライド作りの何が悪くて散漫にさせているのか、スライドをどう作れば聴き手に正しく話を理解してもらって行動してもらえるのかをこれから解説していきます。

『プレゼンテーション資料(スライド)/PowerPoint(Keynote)」』作成のコツ

プレゼンテーション資料(スライド)/PowerPoint(Keynote)」』作成の基本は、相手の視線を誘導したいところに向けさせることです。

よそ見をさせてしまうと、脳が分断することになり、人は二つのことを同時処理するのが難しいので片方が注意散漫になってしまいます。

そうなると、伝わりにくくなります。

なので、話が終わるまで集中力を持たせるためのプレゼンテーション資料(スライド)/PowerPoint(Keynote)」のコツを解説します。

読ませない

プレゼンテーション資料(スライド)/PowerPoint(Keynote)」に文字がたくさんあると、人は気になって読んでしまいます。

読んでしまうと、スピーカー(話し手)の声が頭に入って来なくなります。

受け手の感情を動かし記憶に残させるには、見ていることと聴いていることを一致させることです。よそ見しながら人の話を聴いて感動することはありません。

なので、文字量を減らして読ませないようにしましょう。

空白をコントロールする

文字と文字がギュウギュウだと、認識しくくなります。パッとみて認識できなければ、スライドを凝視させることになり頭が向かってしまいます。

なので、空白を作ってそれぞれの文字を一目でわかるようにしましょう。

印象に残させるコツ

重要なキーワードなど相手に印象を残させたいものは、字の大きさを変えたり、赤文字にしたりしましょう。

急に変化をつけるから差が浮き彫りに視線が誘導され注意を払うようになります。

文字や数字に変化をつけるコツ

数字は、根拠を示したり差を表現したりできるものになるので重要です。なので数字に注意を払わせるべきです。

数字を目立たせるには、単位を小さくすることです。

例えば、90%なら、%を小さくします。そうすることで、数字の方が大きく見えるので視線が誘導されやすくなります。

文字を大きくしない理由は、行間崩れるからです。なのでできる限り、単位を小さくして(2割くらい)周りの文字との差をつけるようにしましょう。

*数字は、全角は見にくいので半角を使いましょう。また桁数が多くなる場合は、カンマ区切りもつけましょう。

1スライド1トピック

1スライドでたくさんのことを伝えようとすると、文字数が多くなってしまうし、聴き手の頭が混乱するので、1トピックでとどめるようにしましょう。

文章にしない

文章にすると読んでしまうので、スライドの文字は、単語にしましょう。

重複したことは省く

重複した言葉は削除しましょう。シンプルが理解速度を高めることになります。

動詞を使う

プレゼンテーションの目的は、相手を動かすことです。動かすには、動詞の言葉を使うことです。

ここで注意することは、自分目線にしないことです。相手の目線で相手が動くたくなるように言葉を選びましょう。

デザインの統一

デザインがバラバラでは見づらくなるので、統一感を持てせましょう。

カラーは、3色まででフォントは1つか2つまでにしましょう。

その他、レイアウトパターン、線の太さ、イラスト、写真など一貫性を持たせましょう。

ページ数は表示させない

ページ数があると、資料っぽくなります。スライドは、説得するための材料ではなく相手を動かすために行うものでなので、ページ数は非表示にしましょう。

おすすめフォント

おすすめのフォントは、Windowsは、MS Pゴシック、Macなら、メイリオです。誰でもパッとみてすぐに理解できる文字がベストです。

視線移動に逆らわない

人の視線は、左から右、上から下へ移動するようになっています。この動きに逆らって矢印や図形を配置すると見づらくなるので注意してください。

例外として、右肩上がりのグラフがあります。

横の視線は、左から右で時系列で問題ないですが、上下の視線は、下から上に上がりますが、良い結果は、右肩であがっていくというのが認識されているのでこのまま使用してください。(右肩下がりにしない)

上半分をメインに使う

上半分をメインに使う理由は、視線を上に保ちたいからです。下半分の場合、視線が下がります。

下がると呼吸が浅くなり睡眠を誘ったり、集中力を落としてしまうことになります。なので上半分をできる限り使っていきましょう。

余談ですが、リアルセミナーにおいては特に上半分をメインに使った方がいいです。理由は、後ろの席の人が前の席の人が邪魔で下の文字が醜くなることが多いからです。

差をつける

何度も伝えている通り、プレゼンテーションは、人を動かすためのものです。

なので、余計な話はしない方がいいし、画像などは差をわかりやすくして誘導したい方に導くべきです。

見せたい数字を、大きさや色で強調したり、場合によっては比較される他の数字はあえて書かないことも差をわかりやすくするために必要です。

正確なデータを見せるのではなく、グラフで言えば増えている、減っている、多い、少ないをわかりやすく伝えて、感じてもらいことを誘導することがプレゼンテーションは大事です。

アニメーションは、伏せ字や空欄をあとで表記させるモーションのみ

アニメーションは、基本的には不要です。

ですが、受け手に質問をして考えさせたいときは、伏せ字や空欄から答えが表示されるアニメーションがオススメです。

テレビの情報番組などでフリップボードをめくりながら、解説するのによく使われていますが、飽きさせずに好奇心を持たせることができます。

ちなみに、テロップの文字数は、15〜20文字以内と決められているそうです。理由は、それ以上になると2〜3秒で理解できないだからそうです。

スライドを使ったプレゼンでも同じようにしてください。

枠を使わない

グルーピングをわかりやすいようにするために、なんでもかんでも枠をつける人がいますが、圧迫感を感じてしまうのでやめましょう。

枠がない方がシンプルでわかりやすいです。配置を工夫して枠をできる限り使わないようにしましょう。

オンラインセミナー/個別相談会のクロージングで使う『プレゼンテーション資料「PowerPoint(Keynote)」』作成が上手くなる勉強方法

他人のオンラインセミナーに参加する

他人のオンラインセミナーに参加して、どこが悪くどこが良かったのかを批評することで、引き出しを増やすことができるようになります。
人のふり見て我がふり直しましょう。

スライドを見る

他人のスライドがどう作られているのかは勉強になります。アメリカのサイトになりますが、英語がわからなくてもデザインやレイアウトなどは勉強できるので参考にしてください。

スライドシェア

『プレゼンテーション資料(スライド)/PowerPoint(Keynote)」』で使いたい画像

無料の画像は、多くの人が使っているためどこかで見たことがあると感じイメージがついてしまっています。

それにやっぱり有料に比べると質が落ちるのでできる限り投資していきましょう。

有料のおすすめ画像サイトは、Adobe Stock (アドビストック)です。

5枚で50ドル、月額課金の場合は、10枚で30ドルです。基本的に枚数が多いほど料金は安くなります。

『プレゼンテーション資料(スライド)/PowerPoint(Keynote)」』で画像を使うときのコツ

大きな画像を背景にする

『プレゼンテーション資料(スライド)/PowerPoint(Keynote)」』で大きな画像を背景に使うときは、3分割法をスライドに応用するといいです。

3分割法についてはこちらを参照してください。
構図

背景の上に文字を載せる場合は、文字が見にくくなるので、文字の縁を同色にせずに白にしたりすると浮かび上がって見やすくなります。

オブジェクト

画像の上に文字を載せる場合は、前の項目で伝えた通り見づらくなります。縁を変える以外の方法としては、半透明のオブジェクトを配置してさらにそのうえに文字を載せると見やすくなります。

『プレゼンテーション資料「PowerPoint(Keynote)」』を使って話すコツ

ページ送りのタイミング

ページ送りのタイミングを間違えないようにしましょう。

話をしている最中にページを切り替えてしまうと、新しいページに視線が誘導されてしまうので見ていることと聴いていることが一致しなくなります。

なので、ページ送りをするときは、間を作りましょう。

資料に注目させる

資料に注目させたいときは、視聴の場所を指差しして、「では、いちばん上の項目ですが、」と言った感じで場所を言葉で言いあわらしましょう。

そうすることで、視線を誘導できます。いきなり、スライドの言葉の重要なキーワードを言って話に入っていくのではなくて話を聴く体制を整えてから話をした方が聴きやすくなるのです。

プレゼンテーションがうまい人というのは、重要な話をする前の前振りをして話に集中させます。

ブラックアウトとホワイトアウト

基本的にはスライドには文字を少なくして読ませないように資料作りしますが、複雑な内容の場合、口頭だけだと聞き逃したり、内容を忘れたりすることがあります。

そうなってしまうと、内容を理解していないまま進めてしまい、彷徨ってしまうので、スライドに内容を整理してまとめて書いておいた方がいい場合もあります。

そうすると、話を聴いてもらいたいのにスライドに注目されて文字を読んだり追われる場合があります。

複数のことを同時処理して考えることは人はできないのでそうされてしまうと、今話していることが頭から離れてしまいます。

なので、自分に注目させる必要があります。

注目させる方法は、スライドを真っ暗にさせることです。このことをブラックアウトと言います。

スライドが真っ暗になったら、プレゼンターの話を聴くしかないので強制的に自分に視線を集めることができます。

受け手を見ながら臨機応変に活用してください。

ブラックアウトのやり方ですが、Windowsのパワーポイントでスライドショーを表示していれば、キーボードのBを押すと、画面が真っ暗になります。

余談ですが、リアルセミナーの場合、照明を落として真っ暗にしていることがあります。その場合、部屋も真っ暗になるので電気をつけるか、ブラックアウトの反対であるホワイトアウトにしましょう。

ホワイトアウトは、画面が真っ白になります。キーボードは、Wです。

パワーポインター を使う

ページ送りのタイミングをスムーズに話に合わせてするには、パワーポインターが必要です。

パワーポイントを使っての練習を必ずしておきましょう。

またパワーポインターを指し棒のように指し示したところに視線を集めれる機能が搭載しているものもあるので使いやすいものを選びましょう。

おすすめはロジクールのパワーポインターです。
SPOTLIGHT PRESENTATION REMOTE

まとめ

オンラインセミナー/個別相談会のクロージングで使う『プレゼンテーション資料「PowerPoint(Keynote)」』作成のコツを解説しました。

これでスライドを作成するのに迷いがなくなったはずです。
人を魅了できるスライドを作成してぜひ商品の販売に役立ててください。

追伸:

プレゼンテーションは、スライドだけでなく、シナリオ(伝える内容)と話し方も大事です。シナリオと話し方にもノウハウがあるのでぜひ他の記事も参考にしてください。
プレゼンテーションのためのシナリオの作り方
プレゼンテーションのための話し方